ロンドンで2年とちょっと暮らして、自分に起こった変化のひとつが、物への執着が強くなったこと。
海外に住んでいると、どんなに欲しくても、自分が欲しいものや食べたいものが簡単には手に入らない。
もちろん、具体的にドコソコの○○が食べたい、という欲望が叶えられないときもある。さらに厄介なのは、なんとなく気分のアガる洋服がほしい、なんていうぼんやりとした欲望が叶えられないときで、なんとなくの消化不良がずーっと続くような感じ。
それに輪をかけて、専業主婦だったものだから、せっかく欲しいものが見つかっても、根の張るものは我慢をしたりして。(まぁ旅行とかはたくさん行っていたわけだから、夫がこれを聞いたら、嘘つくな!と突っ込まれるだろうけど。)
振り返ると、物が欲しい、って気持ちがずーっと心の底にあった2年間だったんだと思う。
それが、また働くようになって、自分でお金を得られるようになったら、大爆発。お洋服やバッグ、化粧品や家のちょっとした小物なんかも、今までに経験したことがないくらいの購入意欲。買い物依存症に足を突っ込んでいるのでは?と思うほど。デパ地下で美味しそうなお菓子や紅茶なんかがあっても、思わず買ってしまうし。
まぁ、お給料の範囲で収めているし、大問題ではないのだけれど、ロンドンに行く前までは「貯金!貯金!貯金!」ってタイプだったので、人ってここまで変わるのね、と自分の中の変化に驚いてもいる。
両親や祖父母世代が断捨離できずに家が物だらけ、って話はよくニュースにもなるけれども、その気持ちがとても分かるようになった。…欲しくっても手に入らなかったものは、欲しくなるのだよな。
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