先日、ナショナル・ギャラリーへ行ってきました。正直なところ、あまり絵画に興味がある方ではないし、造詣は全く深くありません。それなのに、私を突き動かすものは…
ここナショナル・ギャラリーも、入場料が無料だから!!どんだけ無料が好きなんだお前…といった感じですが、えぇえぇ無料大好きです、イギリスのミュージアムに対する政策はすばらしいです。
ここは、観光ガイドのギャラリー欄では一番に載っている、ロンドンを代表する、ということはイギリスを代表するとおそらく言ってよい、ギャラリーでございます。イギリスは、フランスやイタリアに比べると芸術関係の華やかさや豊かさは今一歩かもしれませんが、それでもここではミケランジェロ、ボッティチェリ、ラファエロ、ゴッホ、マネ、モネ、ルノアールなどの絵画を見ることができます、ってイギリス人いないじゃないか、ってツッコミを入れつつ…まぁ、いいんです、どこの国の人の絵でもね…。
ちなみに、イギリスを代表する画家としてターナーって方がいるようで、その方の作品もたくさん見られます。私が絵画に詳しくないばっかりに、イギリス人の作品はあんまりないみたいな言い方になってしまっていますが、きっとイギリス人の作品もたくさん飾られていたことでしょう、きっと 。
さて、ナショナル・ギャラリーは年代ごとに4つのウィングに分かれておりまして、
- セインズベリー・ウィング(13ー16世紀)
- ウェスト・ウィング(16世紀)
- ノース・ウィング(17世紀)
- イースト・ウィング(18ー19世紀)
こんな感じです。
セインズベリー・ウィングから見ると、時代の流れが分かって面白いと思います。セインズベリー・ウィングとウエスト・ウィングにはほとんど宗教画しかありません。この時代、識字率が低かったのでキリスト教の布教のために絵を使った、ということは昔世界史で習ったのですが、それをリアルに体感しました。
ちなみに、絵画の知識が著しく低い私が唯一「あー!これ!知ってる!」と喜んだ絵画がこちら。これ以外はうーん、見たことあるかも?レベルでした。すべて私のせいです。
レオナルドダビンチ 岩窟の聖母
そして、ノース・ウィングに行くと、いきなり絵画は写実的になりました。
ターナーの絵もここらで確か登場するんですが、難破する船の絵とか、時代を表していてなかなか面白いです。よく考えたら当時は写真とかもないわけで、今の私がこの絵から受け取っている情報とは全く違う情報を、当時のこの絵を見ていた人は受け取っていたのかもしれないな、などと思うとなんだか不思議な気分に…。
そして最後はモネやらの印象派
よく分からないけど、色使いが素敵だ、というのだけはよく分かる。気持ちが明るく、朗らかになります。
そしてゴッホ
ゴッホの絵は、それだけが周りの絵とは別に特別待遇で蛍光灯で光らせてる、みたいな輝きを放っていました。
というわけで、ナショナル・ギャラリーでした。
今回のナショナル・ギャラリーは、パリでのテロのこともあって、どうしても、キリスト教と絵画ってどういう関係なんだろう、みたいな視点から見てしまいました。偶像崇拝を禁じるイスラム教と相反するように、積極的に絵画でキリスト教を布教していったキリスト教を感じることができました。やっぱりさー、絵画、特に宗教を絵に描くって、西洋の文化でしかないんだよなー(というか、少なくともイスラムの文化にはない)、風刺画ひとつとっても文化的背景がないと理解できないよなー、なんてことを思いつつ、異文化理解を深めた(つもりになった)1日なのでした。ちゃんちゃん
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