毎日おでかけばかりで全身筋肉痛のため、本日はホテルの近所のギャラリーを見学するだけで観光はおしまいにしました。でかけたのは、サーチギャラリー(Saatchi Gallaery)。こちらも無料です。
それでは、こちらのギャラリーの前衛的な作品をごらんください。
一枚目は、1階にあった、水槽の中にバスケットボールが浮いている、という作品。万年美術3だったわたしです。特にコメントはありません。ごめんさい。
それ以外の写真は、ギャラリーの2階で撮影したもの。2階は政治風刺ものや、宗教・思想関係の作品がかなり多かったです。中国や北朝鮮を風刺していると思われる絵画や、イスラム教徒のお祈りの様子が作品として展示されていました。
正直、日本人の感覚からいうと、「ここまで踏み込んじゃっていいんだ…?」っていうような独特の雰囲気が漂っていまして、それはそれは、爆笑問題の太田さんが生放送で何か言っちゃった程度の比ではないほどでした。
だって、このイスラム教のお祈りの人形、ロボットで出来ていまして、ペコペコ動くんですよ。イスラム教徒の人たちは普通にお祈りしてるだけなのに、それをこんなふうにななめから見て切り取って、作品にしてしまうなんて、不謹慎というかなんというか…。これは日本人的発想なのでしょうかね?
ここからは完全な推測というか、なんとなーく感じたことですが、イギリスの人たちは、「資本主義」や「自由・平等」など、ヨーロッパの人たちが自分たちの手で作り上げシステム化していった「西欧的思想」というものに、私が想像する以上の誇りと信念を持っているのかもしれないな、と思いました。そして、それに対峙する思想としての、「イスラム教」であったり「共産主義」であったりするのかしら、とも思いました。なんというか、まだまだ「西欧的思想」を拡大させる途上にあるのよ、という大前提があった上でのキュレーションに思えました。そのあたりが、完全に借り物の「資本主義」「自由・平等」を輸入してきて使っている、日本人とは圧倒的に違うというか、なんというか。西欧からすれば日本は、戦争で打ち負かしてうまく西欧的思想を導入することのできた成功例なんだなあと、なんとなーくぼんやりと、思ったのでした。
なんだか政治的な感想になってしまいましたが、そんなことをじんわりと感じるギャラリーでした。イスラム教や共産主義を風刺するはずが、西欧的思想についても皮肉めいたことを感じてしまうというのは、私がそのどれにも属さないよそ者だからかなぁ…。いや、わたしは日本に生まれてよかったですけどね!
そして、このギャラリーに協賛している名立たる企業達。
この内容の展示に対して、日本企業は絶対協賛しないよなー、と、関心しつつ、美術館を去るのでありました。
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