今日は、ウォレス・コレクションという美術館へ行ってきました。最寄駅はボンドストリート、場所はセルフリッジの裏側あたりにあります。
ロンドンにはたくさん有名な美術館があるため、まったく目立っていない感のある、この美術館。私はこの美術館の存在さえ知らず、今日たまたまセルフリッジに予定があったので、ついでに寄ってきました。
この美術館も現在は国営のため無料で入れますが、この美術館が他と違うのは、貴族の屋敷がそのまま美術館になっているというところです。なので、絵画の他にも、陶器や甲冑や武器など様々なコレクションが陳列されていますし、建物自体も見どころとなっています。なんでも、未亡人となった貴族の妻がこの屋敷をこのままの条件で保存することを条件に、イギリス政府に追贈したものらしい。絵を外部に持ち出すことは禁じられているため、ここにある絵はここでしか見られないのです。貴重!
中はこんな感じです。
他のどの美術館とも異なる独特の雰囲気です。たくさんの絵がたいした説明もなく陳列されているので見過ごしてしまいがちなんですが、ルーベンス、レンブラント、ベラスケス、フランハルスなどの絵もあるそうです(私もかなり見逃してしまった…)。
フランハルスの「笑う騎士」は美術史的にも著名な作。
次の2枚はレンブラントの絵。
そして、次に紹介する絵が衝撃的だったのです。大学受験のときに世界史を選択した人は、この絵、覚えてるはず…!
フラゴナール(Jean-Honore Fragonard)のThe Swing(日本語名:ブランコ)。ロココ様式の絵画の代表作で、教科書にも一番に載っていた、この時代を代表する作品です。この絵は当時の貴族文化を象徴する絵として、当時の貴族文化やロココ様式を説明する際に、世界史の授業でよく用いられていました(…よね?)。手前が不倫相手の男性で、後ろでブランコを押すのが中年の旦那、真ん中にいるのが自由な恋愛を謳歌する当時の貴族女性、みたいな衝撃の設定に、高校生の私はびっくりしたものでした。でも、今日いきなり目の前にこの絵が現れて、私はもっとびっくりしましたよ。地球の歩き方にも、ここにこの絵があるなんて書いていなかったので…。この絵は世の中的には有名じゃないのかしら???世界史履修者にとっては超有名だと思うのだけれど…。(夫にノリノリで話してみたところ、夫はこんな絵知らん!習ってない!とのこと。あれ、有名じゃないのかな…??)
これも、フラゴナールの作品。こっちも美しい~。
そして、これにもびっくり。ロココ様式の主役とも言える、ポンパドール夫人の肖像画(フランソワ・ブーシェ作)。同じくブーシェの書いた別のポンパドール夫人の肖像画が一番有名だと思うのですが、こっちのポンパドール夫人肖像画も見たことあるー!すごーい。
これもブーシェの絵。
その他にも、ナイフや
盾。
昔の鉄砲や
甲冑を着た兵士まで、いました。
もちろん、美しき陶器類もありましたよ。
期待薄だった反動からか、興奮冷めやらぬウォレス・コレクションでありました。
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