ロンドンで絵を見る、といえば、ミュージアムやそれに準ずる施設に行くのが一般的だけれど、もうひとつ、タイミングによっては美術館を超えるくらいの充実度で絵画鑑賞ができるスポットがあります。(もちろん、常時やっているわけではなく、スケジュールをきちんと確認しないとダメですが…。)
それがオークションハウス。オークションハウス自体はイギリス国内にもたくさんあるらしいけれど、その中でも老舗で一流のオークションハウスは、サザビーズ(Sotheby’s)とクリスティーズ(Christie’s)。どちらもロンドン発のオークションハウス企業だけれど、今は世界各地の都市に支店があるようです。(でも、一億総中流階級の日本にはない。)ロンドンでは、サザビーズはボンドストリート沿いに、そしてクリスティーズはフォートナム&メイソンの裏あたりと、サウスケンジントンにあるようです。
昨日は、ボンドストリートにあるサザビーズで、印象派&モダンアートのエグジビションタイム(※競り商品の一般公開期間のこと。)の最終日だったため、駆け込みでサザビーズに出かけてきました。服はややフォーマル のほうがいいのかな?よーわからん。
この日まで数日間に渡りこんな感じで作品が展示され、この日の夜に競りが行われるスケジュールでした。
今回の競りの注目商品である、マティスの「ピアノのレッスン」。1923年の作品。丁寧に描かれた印象。素敵な絵でした。
で、この絵の想定落札価格の目安も一緒に表示されています。なんと、27億~41億円だそうですΣ(・ω・ノ)ノ (1£170円換算)。もちろんこれより大幅に上回ることもあるようです。
こちらも、目玉のひとつ。ピカソ「女性の頭部」。想定落札価格は37億~46億円とのこと。
ピカソはあんまり好きじゃないんだけど、これはさわやかな感じでわりと好きかも。今回はピカソの作品が他にもたくさんありました。
競り前の作品を見て、絵をスケッチしたり(上の写真でも。)、写真を撮ったりと、みなさんかなり自由なご様子です。美大生みたいな学生たちも多く、一見敷居が高そうだけど、開かれたオークションで、このどうぞどうぞ感はすごいなーと、来るたび思います。本当に買う気がある人は、触ったり、裏を見たりとかもするそうです。自分の臓器を全部売っても弁償できなそうなので、わたしは遠くから眺めるだけでいいですわ…(‘A`)
他にも、ポールシニャックの、らしい絵とか。
シャガールの小さめの絵とか。
フランツマルクっぽくない(?)フランツマルクとか。
彫刻もポツポツあって、これはアルベルト・ジャコメッティ。
ヘンリ・ムーアも。
下手に美術館行くよりも豪華なこともあるから困るw
他にも、モネとかもたくさんありました。でも、今回のモネはそんなに光り輝く感じがしなくって、そこまですてきーと思わず。でも、ここでオークションにかけられる絵は、個人が手放してまた個人のところへ行く絵だったりと、パブリックにならずにずっとどこかの邸宅に眠っている絵なんかも多いらしいので、(もちろん、オークションで美術館に落札されて公に公開されるものも多くあるんだろうけど。)、そういうのを覗き見れる、ってのは私にとってはすごく面白いです。
この日は同時にシュルレアリズムの展示もやっているようだったのだけれど、すでにオークションの準備に取り掛かっていて見れませんでした(;´Д`)ちゃんと見たいなら、最終日はさけたほうがいいのかもね…。
http://www.sothebys.com/en/auctions.html
オークションスケジュールはこちらから。もちろん絵画だけじゃなくて、時計とかジュエリーのオークションが交代交代で行われています。
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