先日、ダリッジピクチャーギャラリーへ行ってきました。ロンドン郊外にある、ロンドン最古のギャラリーです。郊外とは言っても、ヴィクトリアから20分弱しかかかりませんが。
お庭はこんな感じ。晴れてる日のイギリスの空って、本当に気持ちいい。
ダリッジピクチャーギャラリーは、ゲインズバラとか、
ムリリョとか、
プッサンとか、
有名どころが何気に揃っているギャラリーです。ま、でもコレクションの趣味が私の趣味とあんまり合わず、パラパラ~と見るだけ。
そんな私の本日のお目当ては、ニコライ・アストルップ展。2月5日から5月15日までの日程で開催中です。
ニコライ・アストルップ(Nikolai Astrup)、日本ではほぼ無名のアーティストですが、ノルウェーではムンクに次いでそこそこ有名な画家だそうで、新ロマン主義に属するとされています。
彼が描いているのは、フィヨルドに囲まれたノルウェーの風景。出会ったのは、去年ノルウェー・ベルゲンの美術館に行った時。
まさかロンドンでもう一度出会えるとは思っていなかったのですが、今回イギリスで初めて大規模なエグジビションをするとのことで、いそいそとやってきたのでした。90点ほどが展示されています。こんな人の展示会やって、お客さんなんか来るのかしら?と思っていたのですが(失礼)、それなりにお客さんも入っていてビックリしました。
彼の代表的なアイコン的モチーフ、聖ヨハネの前夜祭(Midsummer eve bonfire)の絵も5~6点来ていました。
フィヨルドの中で火を焚きながらお祭りをする風景。全くこの行事を知らない私でも、故郷のお祭り的なノスタルジックさをバシバシ感じます。自分も故郷を離れている身だからでしょうか~(´・ω・`)
この人の絵はそんなに上手、って感じでもないんだけど、ひたすらノルウェーの風景を描きまくっていて、ゴツゴツした岩の感じとか、苔の生えた家とか、雨の多い地域で草が湿っている妙なべっとり感とか、あ~ノルウェーってこんな感じだったなぁ、って思い出すような独特のタッチ。
そして、失礼な言い方だけど、この画家はもしパリとかに生まれてたらここまで有名になってたかな?って考えながら見る展示会でした。ノルウェーに生まれて自分の故郷を表現する、っていうポジショニング自体での個性の大きさを感じたし、こういう内からのオリジナリティが(少数かもしれないけど)ファンを作るのね、などと思ったり。
それから、この人は日本の版画に影響を受けて、独自の方法で版画もしています。油絵よりも版画の方が評判が良かったのか、版画でなんとか生計を立てていた、という説明書きがあったり。私も、版画の方が色使いが鮮やか、っていうか物によっては毒々しくて、とても好きです。この絵はただキレイなだけだけど。
中で写真は取れなかったので、画集を買って帰りました。最近家は画集だらけで、もはや仕舞う場所がありません(´・ω・`)
全然この話題と関係ないけど、このマリメッコ、可愛いよね。
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