お金は天国に持っていけない

在英が長い人に、昔言われた一言がずっと頭の中にあって。

「海外生活をしていると、定期的に元気がなくなったりすることもある。特にイギリスは冬。だから、元気がなくなったときには、少しお金がかかっても、舞台やミュージカルに行って、元気でいられるように心掛けるといいよ。」

ところが、私はお芝居やミュージカル、そして映画なんかも、どちらかというと苦手な部類に入る。まず2~3時間椅子に座っていなければいけないというのがひとハードル。そして2~3時間のうちにまとめて起承転結に合わせて喜怒哀楽を味わう必要があるというのも、腰が重くなってしまう原因だったりする。

(こんな話は他の人から聞いたことがなかったけれど、この間マツコ・デラックスが似たような話をしていて、心底安心した。)

今思えば、「舞台やミュージカル」を自分の好きな別のものに置き換えればいいだけだったのだけれど、なんだか今日は元気がないなぁ、と思うたびにその一言が頭に浮かんで、「ミュージカルかぁ…」と余計にブルーになってしまったりした。

(もちろんその人が親切心で言ってくれたことは言うまでもない。その元気がない、っていうのもたいした話ではなく、生理前にちょっとプンスカする、とかその程度の話がほとんどなんだけれどw)

話は変わる。

イギリスで何が困るって、売っている洋服が可愛くないことだ。ここの店がちょっと可愛い、などと思い込んだりして特定の店に通ってみるも、 それはやっぱり少しばかりの「可愛いと思い込もう」という意思が入った末の行為だったりするので、ふと我に返ると、やっぱこの服可愛くないわ、などとイギリスで買った服に対して冷めた感情を抱いたりする。

私は別におしゃれではないけれど、女子のはしくれではあるので、新しい洋服を買ったらそれだけでテンション上がるし、その服で出かければ気分も上がる。そして、そういう感情を1年以上もまともに味わっていないのは、女子としてやばい。(自分が女子として存在するためにやばいという意味であって、他人を切るための言葉ではない。)もし、私の手持ちの服を、こんまり流の「ときめく・ときめかない」で断捨離したら、私は裸で歩く必要があるくらいには、クローゼットはときめかないもので一杯だ。

(本当におしゃれな子は、イギリスで買った服を素敵に合わせて着ていたりする。一方の私は、今までたいして気付かなかったけれど本当にファッションセンスがなくて、イギリスに売っている有象無象の服の中から自分に似合うものをピックアップして日本と同じように着こなすということが全くできない。イギリスに来てから、今まで自分がどれだけ、デパートに飾られたコーディネートや店員さんのアドバイスに依存していたのか、ということを思い知ることになった。)

…で、先日、「ああ、洋服を日本から買えばテンションがあがるかもしれない。これが私にとってのミュージカルかもしれない。」とふと思い立ち、もう、ええええーい\(^o^)/ 買うならたくさん買っちゃえ\(^o^)/ということで、急いで海外転送サービスにも登録して、ネットでポチポチ開始。

チーン、13万円のお買い上げです\(^o^)/

まとめてお洋服買ったのなんて、せいぜい4,5万円ぐらいが上限な私。正直、この額はやばい。でも、今まで溜っていたモヤモヤとした欲望が一気に満たされた気がして、めちゃくちゃすっきりした。

思えばロンドンに来る前の私の趣味といえば、貯金。今思えばブログと一緒で、増えていく数字を見ていくのに快感を覚えるタイプなのだろうと思う。10年弱働いて、別に給料が高いわけでもなかったけれどチマチマと貯め続け、その貯金は何に使うでもないため減ることもなく、本当にただただ数が増えていくのを眺めていたものだ。

貯金が趣味の私に対して、ひとりの友人がよく言うセリフがあった。「お金は天国に持っていけないんだよ。」

お金は天国に持っていけないんだよ\(^o^)/

お金は天国に持っていけないんだよ\(^o^)/

お金は天国に持っていけないんだよーーーーーーーーーーーー\(^o^)/

…死ぬわけでもないのにね。

こういうシーンでだけ、都合よく脳内でリピートされるんだから、人間って本当にすごい。

というわけで、ZOZOTOWNが海を越えて我が家にやってきた。この1週間、EMSを待つ私の胸は高鳴った。3歳くらい若返った気がした。関税でまさか£300も払うことになろうとは思わず(だって勢いだったから)、結果的に20万の出費となってしまった。でも、いいのよ。お金は天国に持っていけないんだから。

スポンサーリンク

2 件のコメント

  • 毎回名前が変わってますが3回目の投稿させて頂きます!(ロンドンが駐妻3度目です!主様のBlogで『つまらない件』についてもコメントしようかと思いましたがここで合わせて、、、私も2カ国目の時はブログランキングに登録していて基本上位にいました(とてもマイナーな国だったので)。 最初は良かったんですがそう、心無い声って届きますよね。で、ブログを徐々に減らし今はあえて公表しない別のブログを作って書いています。その方がとても楽。なんだかランキングに登録してから本音とは違う事書いちゃう事もあったりしたんですよね(親戚中も知ってたしそのブログ) でも、とても情報役立ったという声は嬉しかったりなんだか自分の事を思い出すようなブログでした。 でも今後も続けられるとの事、楽しみに読ませて頂きますね!
    そして、、今回のブログのコメントですが(書きすぎでごめんなさい〜)
    わかります!なんか自分で自分を納得させて買ってる気もするんですよね〜私の場合コートとブーツはイギリスで買ってどちらも納得いかず、コートはイタリアでまた買い直し(なぜかイタリアやパリの方が洋服欲しいものが多い)、イギリスで春夏物を見ても欲しいと思うものがあまりない、、なんなんでしょうかね〜先日パリに行ったら欲しいものだらけでしたけど笑
    お金は天国に持っていけないんですもの!良いんです良いんです!
    私は人生一度きりという言葉をいつも思い出して買っちゃうタイプですが。。

  • あいす様
    ブログの件、同じような思いをされていたのですね~。先輩がいると分かり、なんだか心強いという表現もおかしいですが、どこでもそういうことあるんだなぁ、としみじみしちゃいました。
    本当に、イタリアとかパリの洋服って可愛く見えますよね、超わかります。春夏物、そんなに可愛く思えない上に寒いのに半袖とかノースリーブばっかりだし、お買い物熱も失せちゃいますよね(笑)。人生は一度きり、もなかなかいいですね(笑)!

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。

    このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください