ヴェネツィア人のモットーに、「まずヴェネツィア国民、次いでキリスト教者」というものがあるようで。ヴェネツィアの通商関係や経済の安定が第一で、宗教はその次。場合によっては宗教的理由を隠れ蓑にして自分たちの経済的メリットがある方向へ話を持っていったり、ってなことも普通に行われていたよう。あの時代なのに。サン・マルコ大聖堂とドゥカーレ宮殿は、そんなモットーが垣間見える気がするような観光スポットだった。
サン・マルコ大聖堂はヴェネツィア屈指の観光スポット、とのことですが…
ヴェネツィアの街に圧倒されすぎてそっちの方が魅力的に思えてしまい、内部はそれほどでもなかったかな。
面白かったのは外から見える4枚のモザイク画。アレキサンドリアから聖人マルコの遺体を運び出し、サン・マルコ寺院に収められるまでのエピソードの4場面が描かれているようで。宗教よりもまず、ヴェネツィアの国民であることの方が大事、ってあたりがめちゃめちゃ出ているなぁ、と。普通教会に自分たちがどんだけすごいかとか、描かないでしょw
入場無料ですが、行列をカットできる時間指定のチケットが2€でこちらから買えます。
http://www.venetoinside.com/attraction-tickets-in-veneto/tickets/skip-the-line-saint-marks-basilica/
(博物館など、一部別途料金がかかります。)
ドゥカーレ宮殿の方が、個人的には好きだった。
ヴェネツィア共和国の歴代ドージェの公邸。(首相官邸みたいなやつ。)
黄金の階段、からスタート。装飾、すげええええええ\(^o^)/べヴェネツィアには珍しく、部分的にフレスコ画も使われているようです。(本来、湿気が多いのでフレスコ画は向かない土地柄)
次の部屋の天井装飾も、すげええええ…。今まで見たどの国の装飾ともちょっと違う。
次は、謁見の間。奥にある、ヴェロネーゼの「レパントの海戦の勝利を感謝するヴェルニエル総督」が見どころ、らしい。
ヴェロネーゼ 「エウロペの略奪」
大評議会の間。共和国議員による国会が行われていた重要な場らしく、部屋のサイズはかなり大きい。見どころはティントレットの「天国」。
周りにも、ヴェネツィアの戦いや勝利を描いた作品が並ぶ。「コンスタンティノープルの攻防」。所狭しと並ぶ「ヴェネツィアすごいんやで!」がすごい。宗教画とか、神話の絵とかじゃなくて、自分たちが活躍した絵で彩って、そこを議会の場とする。この時代に。この人たち、何なんでしょう。ヨーロッパのよその国とは全然違うことをやってたのね、ってのがよくわかる部屋でした。
ため息の橋を渡って、
牢獄も見学。
ドゥカーレ宮殿はとても面白かったし、きらびやかでした。
余談。
Herri met de Blesという画家の地獄(Inferno)という作品。ヒエロニムス・ボスの作品にしか見えないんですけど…と思ったら、グループの一派の画家らしい。ボスの絵が好きな方にはすごく面白いと思います。
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